一つのことを続けることが美徳とされる世の中。
部活、サークル、習い事が「続かない」ことを悩んでしまう人は多いのではないでしょうか?
今日は、部活・サークル・習い事の違いも含めて、コミュニテイー運営のプロとしての意見をまとめていきます。
ただ、本心は本人のみ知ることなのかもしれません。
実はフジタは高校生まで一つの武道を10年間続け、大学に入ってからは3種類のサークルに入って辞めてを続けました。今では社会人向けの習い事を運営しているので、教室の先生という立場から見た意見も入れて考えていきましょう。
まず、「辞めたい」と感じてしまうこと、それ自体は「良し」「悪し」で判断できるようなことではありません。あくまでも、当人の置かれた状況によって辞めた方がよいのかどうかが変わってくる問題です。
なので「辞めたい原因」がなにかを究明してみることが大事です。
部活・サークル・習い事が続かない分かりやすい原因
部活もサークルも同じ趣味や興味を持つクラブ活動、いわばコミュニティです。
厳密には目的の違いで若干のカテゴリー分けはありますけどね。学生の場合は顧問の先生がいることが多いですが、社会人サークル等は先生がいることの方が珍しいです。
習い事は習うことを目的にしていますが、同じ趣味や興味を持つ人の集まり(コミュニティ)という意味では、部活やサークルと変わりません。
まずは、部活・サークル・習い事が続かない原因を考えてみましょう。
1. 人間関係が合わない
部活・サークル・習い事に所属している仲間(先輩、同期、後輩)・先生の中に、どうしても性格が合わない、意図的に攻撃してくる人がいる場合。
大人数の部活・サークル・習い事なら、意識的に関わらないようにしていれば問題ないですが、少ない人数の場合は、部活・サークル・習い事に行けば、性格が合わない人と会わなければいけません。
そうしたストレスを毎回抱えてまで部活・サークル・習い事を続けるのはとてもしんどいことです。仲の良い仲間が多くても、たった一人と人間関係で不和があると、辞めたくなることがあるのは仕方ありません。
2. 時間が取られる
時間は有限です。部活・サークル・習い事をすることで、他にしたいこと(仕事、バイト、勉強など)に支障が出る、時間が取れなくなる場合。
これはわかりやすいですよね。
3. 活動内容についていけない。
運動系の部活・サークル・習い事なら、練習のハードさに耐えられない。文化系なら難しすぎるなどの技術的な問題。
活動内容についていけないというのは、部活・サークル・習い事の目的にもよりますが、辞めたい・続かない理由に十分なり得ます。
4. 理想の結果が伴わない。
レギュラー、地区大会、都道府県大会、全国大会など、競争系の部活・サークル・習い事には目標と結果がついて回ります。その目標が自分の現実とあまりにもかけ離れている。
頑張っても頑張っても結果に繋がらないというのはとても辛いことです。頑張るモチベーションの低下につながります。
5. 病気や怪我
病気や怪我などで部活・サークル・習い事を辞めなければならない時もあります。
関わり方を変える(マネージャーや運営)ことで辞めることを回避するやり方もありますが、簡単に割り切れるものでもありません。
6. その他要因
部費、サークル会費、大会時の送迎等々、自分だけでなく、家族にまで影響すること。
何かをするということはそれに対して対価を払っている場合がほとんどです。学生であれば、親に対して気を使ってしまう人もいます。
部活・サークル・習い事を続けたいけど続かない
部活・サークル・習い事を辞めたい理由がはっきりしていて、後腐れないのであれば、部活・サークル・習い事なんか辞めてしまえばいいのです。人生、他に大事なことはたくさんあります。
ただ、ほとんどの人はそう簡単には割り切れません。
それもそのはず、ほとんどの人は「辞めたい」という気持ち以外に、「続けたい」という気持ちも持っている場合が多いからです。
なので、辞めたい理由と同じかそれ以上に「続けたい理由」に関しても考えてみる必要があります。
部活・サークル・習い事を続けたい理由
部活・サークル・習い事を「続けたい理由」は、部活・サークル・習い事を「始めた理由」とは少し変わってきます。
というのも何かのスキルの上達を目指して部活・サークル・習い事を始めたというのも「続けたい理由」の一つですが、部活・サークル・習い事に入ったことで、新たに生まれる人間関係や頑張った成果も「続けたい理由」に追加されていくからです。
1. 人間関係が心地よい
部活・サークル・習い事に所属している仲間(先輩、同期、後輩)・先生とより多くの時間を過ごしたい。もしくはそう思える人が少なくともいる。
時間を共有するということは、人付き合いにおいて大きな意味を持ちます。苦楽を共にしたいという仲間や、一緒に何かを成し遂げたいという人がいることは続けたい理由になります。
2. スキルを身に付けたい、上達したい
部活・サークル・習い事をすることで身につくスキルも続けたい理由です。
部活・サークル・習い事を始めた理由はほとんどがここに該当すると思います。
3. 結果を出したい
部活・サークル・習い事を頑張って勝ち取りたい目標があったとして、それをまだ達成できていないということは辞める理由にも、続けたい理由にもなります。
まだ、成し遂げていないんだ。。。ってやつですね。
社会人サークルや教室で過去に辞めたスポーツ等を再開する方の一部は、実は「大会で入賞したかった。」「一勝でも勝ちたかった。」という結果を出したい思いを果たすために再開する人がいます。
結果が出ないから辞める。結果が出ないから出るまで続けたい。の二つは人によって考え方が違うのです。
4. 居場所化している
他に自分らしくいれる居場所がない。やっていなければなんかストレスがたまる。というのも続ける理由です。
これは辞めて初めてわかることなのかもしれませんが。
5. 自分以外の誰かのため
部活・サークル・習い事で〇〇を頑張っているあなたが好きな人の存在。両親でも兄弟でも、恋人でも友人でも、不特定多数の誰かでも、そういった存在は続ける理由になります。
一見、他人の影響で自分の意思がないように見えますが、実はそういった状態を望んだのは最初は自分だったりします。期待されないとそれはそれで期待されたいと思うものですしね。
6. 辞めるのが怖い
部活・サークル・習い事に没頭する時間が長ければ長いほど、無くなった時のイメージが湧かず、怖く感じることはあります。
なんとなく続けてしまうことにもつながるので、それはそれで問題ですが。。。
「続けたいけど辞める」と「辞めたいけど続ける」は紙一重(中まとめ)
要はどちらの気持ちが強いかです。
「辞めたい原因」「続けたい理由」を考えてきましたが、人間そのうちのどれか一つしか当てはまらないという人はいないはずです。色々な要因が複合的にあって悩むのだと思います。
部活・サークル・習い事が続かない人は無意識的に、「辞めたい原因」「続けたい理由」を天秤いかけているだけなのかもしれません。
逆に続けている人も今は「続けたい理由」が優っているだけで、いつ逆転するかはわからないのです。
部活・サークル・習い事を続ける続けない・辞める辞めないに「良し」「悪し」はありません。
「続けたい理由」が勝る何かに巡り合うのが早いか遅いかです。
考えすぎて心が壊れる前に、「辞めたい原因」「続けたい理由」の両方を書き出してみて初めて決断するのが良いです。
なぜかすぐ辞めちゃう人
自分では原因不明。なぜか部活・サークル・習い事を始めてはすぐ行きたくない。めんどくさい。行く必要がないと感じてしまう。
なぜか行きたくなくなってしまう。もし、この原因不明の部活・サークル・習い事が続かない症候群だとしたら、これは部活やサークル以外のあらゆるコミュニティ(学校、会社、友人付合い)でも同じようになってしまう可能性があるので、注意が必要です。
今回はこちらも少し掘り下げてみましょう。
コミュニティで必要な要素
部活・サークル・習い事が同じ趣味や興味を持つ人たちのコミュニティですが、もっというと一つ一つの部活・サークル・習い事にはそれぞれ「目的」があります。
野球部Aの目的|県大会優勝して全国大会に行きたい
バスケサークルBの目的|初心者も含めみんなで楽しくバスケをしたい
音楽教室Cの目的|プロになるボーカリストを育成したい
ダンス教室Dの目的|年1回教室主催のコンサートで立派に発表できるように育てたい
この目的の違いが部活・サークル・習い事の“色”を決め、活動内容を決めます。逆にここがブレブレで何をしたいのかわからないコミュニティも多く存在しますが、それはコミュニティ側の問題なので今回は割愛します。
入る側として大事なのは「部活・サークル・習い事の目的」が「自分の目的」と同じ方向を向いているかを見極めることです。
すぐ辞めちゃう人は基本的に、ここの見極めれてない場合が多いです。なんとなく初めちゃう、親が選ぶなど、人によるかもしれませんが、入る前に目的の擦り合わせができていないケースが多いです。そして、途中でなんでやっているか最初から目的意識ないのに考えてしまって、「行く意味なくないか?」という結論に至ってしまう。
学生の場合、学校には一つのジャンルにつき一つの部活しかない場合が多いので、仕方がないのかもしれませんが、習い事やサークルではこの目的の部分に気をつけなければなりません。
続けている人の中には、続けているうちにコミュニティの目的に同調していって後発的に同じ方向を向く人もいますけどね。それはそれで本人が楽しければいいですし、逆に指導者、先生は「部活・サークル・習い事の目的」を「共通の目的」として導けなければ、指導力不足でしょう。
まとめ
部活・サークル・習い事が続かないことに関する悩みは、いろんな原因があるため、当事者じゃないと理解しづらい問題です。その状況に置かれた本人がいろんな要因を見極めて判断する必要があります。
大事なのは「辞めたい原因」と「続けたい理由」を書き出して、どちらが大事なのかを本人が決断することです。
実際「辞めたい原因も」「続けたい理由」も減らせますし、時とともに増える可能性もあります。結果的に続けたいのならば、自分で「辞めたい原因」を減らせないかを模索することも可能ですし、反対もしかりです。
ただなんとなく続かない人の場合は、「部活・サークル・習い事の目的」が「自分の目的」と同じ方向を向いているかを見極めることにチャレンジしてみてください。
大学生以降は1ジャンルでも部活やサークルに分かれていたりと多様な形になっていくので、そういった目的のミスマッチを本人の選び方次第で減らしていけるようになります。
もしあなたが親で、子供が高校生以下の場合は、所属している部活・サークル・習い事の目的にまで気を配ってあげる必要があるかもしれません。
大人になってから、熱中できる趣味を持ち、コミュニティを持って活動する人もたくさんいますので、部活・サークル・習い事が続かないことは悪いことではなく、まだ、続けられる部活・サークル・習い事に出会っていないだけなのかもしれませんね。
以上、What do you think about…?